ご質問への回答

こんばんは。

小テストの復習で大変かもしれませんが、前回ご質問頂いた事柄についてお答えしておきます。

まず、「ce cet cette ces」の区別についてです。

これらの言葉は、指示形容詞(adjectif démonstratif)と言います。

一番簡単に説明すると「この〜」「その〜」「あの〜」という意味です。

英語で言うなら、this(この)やthat(あの)に相当しますが、

フランス語の指示代名詞には、英語のように遠近関係による使い分けはありません。

あとに来る名詞の性と数に応じて、次のように変化します。

男性単数 ce

男性単数 cet(母音の前および無音のhの前)

女性単数 cette

男女複数 ces

 

例えば、「この本」と言いたいときは、livreは男性名詞ですからce livre 

「あの男」と言いたいときは、hommeは男性名で、無音のhですからcet homme

「このバゲット」と言いたいときは、baguetteは女性名詞ですからcette baguette

「あの女の子たち」と言いたいときは、複数形で ces filles 

 

とすれば良いわけです。

ただ、どうしても近くのもの(この、これらの)と遠くのもの(あの、あれらの)とを区別したい時は、-ci -làをつけます。

 

J'aime ce livre-ci, mais je n'aime pas ce livre-là

(僕はこの本は好きだけど、あの本は嫌いだな。)

 

ここまでは前期に習ったと思うので、思い出していただけたと思いますが、ややこしいのはC'est bon. やCe sont des livres.で出てくるceとの違いです。このC'est bon.やCe sont des livres.のceというのは、「指示代名詞」(pronom démonstratif)と呼ばれるものです。漠然と「これ、それ」という意味です。男女、単複の区別もありません。

 

続いてのご質問

「直接目的補語」と「間接目的補語」の違いを前者を「〜を」、後者を「〜に」で区別してるのですが、そのやり方で大丈夫かどうかという質問でした。

答えとしては「いけるっちゃいけるけどいけないっちゃいけない」です。

 

例えば、次の文を見てください。

J'ai achete un livre. 

私は本を買った。

un livre はacheterの直接目的補語ですね。この場合は、「〜を」=「直接目的補語」と解釈しても問題はないと思います。しかし次の文を見てください。

J'ai vu une amie hier matin.

私は、昨日の朝、友達に会った。

と訳をすることができるでしょう。この場合une amie「友達に」は、voirの直接目的補語ですよね。そうなってくると「〜に」を機械的に間接目的補語とすると間違えてしまいます。

 

なので、覚えていただきたいことは、「前置詞を介した目的語」=「間接目的補語」ということです。

 

最後のご質問

仏検のおすすめ教材についてでした。フランス語教育振興協会の出している仏検対策教材がおすすめです。(おそらく梅田の紀伊国屋書店ジュンク堂西宮北口のアクタ西宮の中にあるジュンク堂には在庫があると思います。)

apefdapf.org

 

それ以外にも、私が有益と思う教材や本、問題集を紹介しておきます。

単語集

アテネ・フランセ責任編集、『ゼロからスタートフランス語単語』、Jリサーチ出版、2009 

 

問題集

西村牧夫、『解説がくわしいフランス文法問題集』、白水社、2002

田島宏編、『コレクションフランス語シリーズ』、白水社

このうち、②初級③文法⑧語彙がおすすめ

山本卓、『トレーニングペーパーフランス語/単語頻度順』、Newtonpress

 

コレクションシリーズや仏検問題集は神戸女学院の図書館に入っていますので、ぜひ見てください。