Cours du 20 octobre (10月20日の授業)復習その1
今日は、第4回めの授業でした。
前回からの続きで「人称代名詞の目的補語形」を練習しました。
今日は、「直接目的語と間接目的語の違いってなんですか?」「自動詞と他動詞って何ですか?」という質問を多く受けたので、まず、目的語について説明し、そのあと、直接目的補語、間接目的補語の違い、そして自動詞と他動詞の違いについてを説明しておきます。
基本文型については、前期の第5課ですでに習ったと思います。(教科書p.20を参照)
そこで、文を構成する要素について、一通り学んだと思いますが、まず目的語とは何かを見ていきましょう。
手元にあるフランス語文法事典を開くと、
目的(補)語 他動詞(verbe transitif)の動作の対象となる補語。
①直接目的補語・・・前置詞に先立たれないもの
②間接目的補語・・・前置詞に先立たれるもの
(朝倉季雄、『新フランス語文法事典』、白水社、2002、p.133、なお、将来フランス語を専門的に勉強しようと思っている方にとっては、この文法事典、通称『朝倉文法』は必須の一冊です。)
とあります。これで理解ができれば楽なのですが、なかなかそうはいきません。
「そもそも、他動詞って何ですか?」
という質問が想定されると思います。
そういう質問に対して、さしあたっては、
「相手やものを必要とする」動詞を他動詞
そして「自分一人でできる」動詞を自動詞と覚えておけば大丈夫と思います。
(複合過去を習った時に、往来発着生死上下出入の動詞は、自動詞だと言いましたが、今の段階では、これらを覚えておけば十分です。ちなみに、「生まれるって自分一人でできないんですけど。お母さんや、お医者さんの助けが要ります」というツッコミはなしで。)
というわけで、他動詞というのは「相手やものを必要とする」動詞と解釈しましょう。
そして授業では、
Paul a téléphoné à Marie.
Mon père a acheté un livre.
という例文を用いましたが、「電話する」という動詞téléphonerも「買う」という動詞acheterも、「相手」や「もの」がなければ成り立たない動詞です。つまり、「誰に」電話するのか、「何を」買うのか明らかにしなくてはなりません。このような「相手」や「もの」を必要とする動詞を他動詞と言って、「相手」や「もの」に相当する言葉が、「目的(補)語」と呼ばれるわけです。
さらに、「相手」や「もの」の中でも、「前置詞」(今までに、à avec par de chezなどが出てきたと思います。 )が前にある言葉を「間接目的(補)語」と言います。上の文章で言うなら、Paul a téléphone à Marie.のà Marieの部分です。そして、「相手」や「もの」の中でも、前置詞なしの言葉を「直接目的(補)語」と言います。上の文章で言うなら、Mon père a acheté un livre.のun livreの部分です。
以上が、直接目的語、間接目的語、そして自動詞、他動詞の復習です。
まず、これを復習したうえで、次の「人称目的代名詞」の復習に行きましょう。
時間の関係上、この記事はこの辺で。
今日の一曲アンリ・サルヴァドールとセリーヌ・ディオンが一緒に歌う
une chanson douceです。非常に優しいメロディーです。わたしが習ったフランス人の先生がこの曲を子守唄に使うと言っていました。(その後にサルヴァドールの歌の動画もつけています。)